医師、看護師の役割

医師の役割は“診断”と”治療”

生活していく上で誰でも必ずお世話になる職業の1つに医師が挙がると思います。
医師の仕事は、医学の専門的な知識と技術を使って傷や病気の予防をしたり、診察をして病気を発見・診断をしたり、投薬や手術などで治療をしたり、あるいはリハビリテーションの指示・実践をしたりと、医療に関するあらゆる現場の最前線に立つのが役割といえます。
町医者のように医療全般に精通している医師から、心臓病や脳外科などある分野のスペシャリストとして活躍されている医師など、意思としての在り方も様々です。
そのどれも人の生命に直結する仕事だけあって、医師免許をとるまでの道程は非常に険しく、少なくとも10年近い年月を勉強や研鑽に費やしてようやく医師となれるのです。
また、日々の研究によって医学も常に進化しています。
そのため医師は最新の医学を積極的に学び、その理論や技術を用いて多くの患者に対応することが求められていると思います。
しかし今述べたように、一人前の医師が育つための時間とは裏腹に社会的なニーズはうなぎのぼりのため、絶対的な医師不足が叫ばれているのは周知の事実でしょう。

看護師の役割は“補助”と“援助”

医師と並んでほとんどの人がお世話になっているであろう看護師ですが、こちらは医師とは違い最前線に立つというよりも医師の下につくサポート役という縁の下の力持ちのような印象が強いかと思います。
看護師の役割は、医療・福祉などの領域にて、医師の診療の補助をしたり、病気や障害によって1人では日常生活に支障をきたしている人を援助することなど、医師が医療行為に集中できるようになるように働いていて、医師と並んで医療に不可欠な存在でしょう。
看護師の働きは、病棟での採血や薬の投与、身体に麻痺のある患者の歩行補助や食事の世話等をしている姿をイメージすれば分りやすいと思います。
ただ、医師免許ほどの医療行為の資格を認められているわけではないので、検査全般や麻酔など直接的な医療行為は行うことができません。
しかし、医師不足の現状のためか、本来は医師が行なっていた行為を看護師に回すなど、以前よりも看護師に求められる医学知識や仕事の範囲が広くなっているといえると思います。

医師にはどんな種類があるの?

一言で医師と言っても働く領域や専門としているものによって様々な呼ばれ方があります。
まず大きく「臨床医」と「研究医」の2つに分けることができるでしょう。
一般的に私たちが医者と呼んでいるのは臨床医のことです。
実際に患者と向かい合って診察・治療をしたりする医師のことです。
開業医は全てこれに該当しますね。
対して研究医は、病気の原因やメカニズムを探るべく解剖などを行なったり、薬などの研究をしたりと、臨床医のようには目立たないながらも医学の発展の最前線にいる医師と言えるのではないでしょうか。
さて、臨床医は専門とする領域によって呼ばれ方も変わることは分ると思います。
歯科医・耳鼻科医・眼科医・皮膚科医…etcといった普段からお世話になる機会が多いタイプのものもあれば、労働者を対象にした産業医、放射線を用いた治療や画像解析を専門にする放射線科医、麻酔だけを専門にした麻酔科医など、普段は聞きなれないながらもその専門性を用いて医療に貢献しているタイプの医者もいます。

よりよい医療のための連携と役割分担

医師と看護師は大抵は同じ職域で働く職業なので、医師は医師、看護師は看護師としてそれぞれのアイデンティティをもって住み分けをする必要があると思います。
そうしないと医師と看護師の役割がごちゃごちゃになってしまいますね。
ナースプラクティショナーという医師と看護師の中間的立場の出現によって、より明確にしておく必要があります。
でもそれぞれが住み分けをしながらも医師と看護師のスムーズな連携がよりよい医療の提供には不可欠です。
一口に医師と看護師と言っても、その業務は非常に多岐に渡ります。
なのできちっと役割分担をしないと、両者の業務が重なったり逆に手が行き届かない業務が出てきてしまうなど混乱や遅れを招いてしまい、生命を扱う現場では致命的なミスに繋がりかねません。
現在では、医師と看護師の慢性的な人員不足、医療技術の発展に伴う専門的技術を有する医師のニーズの高まり、医療現場でのチーム医療の一般化などの要因から、医師と看護師の連携がより重要になり、それぞれが正確に自分たちの業務ができるように役割分担の強化が求められています。

地域の健康向上も医師の役割

知っての通り、医師は怪我や病気を診察し、治療をするのが主な業務です。
しかしそれだけだとあまりにも受身的な姿勢に映ってしまいますね。
ところで、よく病院や診療所で“成人病について”や“風邪のメカニズムについて”など様々なテーマで講義・講習が企画されているのを見たことがあるのではないのでしょうか。
あらかじめ怪我や病気にならないように、怪我や病気に関する知識を一般の人に講義するといった能動的な働きも医師の立派な役割であるでしょう。
一見すると健康を促進することで患者の数を減らすので医者の仕事と真逆のように映るかもしれません。
医師がその専門的な知識をわかりやすく講義することでその地域の健康への意欲や病気の知識が高まります。
それをきっかけに生活習慣を見直したり、健康診断や人間ドックへの関心にも繋がります。
このように怪我・病気の治療だけでなく、その前段階である予防を促進して健康の質を向上させることも医師の大切な役割であるといえるのではないのでしょうか。